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看護師から会社役員に転身するが、大赤字で倒産寸前となり借金を背負い込む。経営知識の乏しさを猛反省し懸命に勉強して再起にかける。
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2018年05月22日 (火) | 編集 |

言葉選びが天才的、せつない人間模様を描ける努力の秀才


子どもの頃は鉄工所が嫌で、汚れた穴ぼこらけの父が恥ずかしくて、

ホワイトカラーの友達のお父さんに憧れていた。

でも、自分が今、こうやって生きているのは溶接の炎で眼を焼き、熱で

赤黒く日焼けした父が懸命に働いてくれていたからだと気づいた。

気づくのが遅すぎて親孝行は出来なかったけど、鉄工所の漫画を読む

ことで、父を思い出し懐かしんで感謝をしている。

自分のことはさておき、野村氏の描く職人たちは優しく温かく、そして、

悲しい。

鉄の塗装をしている金山さんというおばさんにしても、なぜか悲しく

せつない。

口うるさく新人いじめをしているかと思ったら、徹底した仕事の

こだわりと、職人魂のおばちゃんだった。

男たちの戦場で3人の子を1人で育てた肝っ玉母さん、一見怖いおばさん

だが、美しい花を育てることができる女性だった。

この強烈に怖いおばさんが、鉄と機械だらけの味気ない工場内で、

溶接された鉄に向き合って、「ペンキで花を咲かせる」というくだりと、

鉄の中の花の絵が強烈に胸をうつ。

おう~すごい、ああ、この人は本当にうまい、「鉄の花」、素晴らしい

表現力、この殺し文句を書ける野村氏の言葉選びの感性に、深く感心して

しまった。

また中国人の真面目だった職人には、本当に失望してしまった。

私の父の工場でも入荷したばかりの鉄の材料を、全部泥棒に盗まれて

大損害に遭った。

盗みで親孝行や事業をやっても、成功などしないぞ~とめちゃめちゃ

腹が立った。

あまり、内容を暴露するとネタバレになるのでやめとこう。

しかし、野村氏は人間を描くのが天才的にうまい、読者の心を温かい

気持ちにさせてくれ、時にむなしさ、淋しさのような切ない気持ちも襲って

くるけれど、この不思議な感情は生きている証拠だよね。

私は全然違う職業で、色々なことを抱え込んで大変だけど、ここに登場

する人々を見て、私も明日から頑張ろうって勇気をもらえたし、亡き父に

感謝できて本当に読んで良かった。


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